ひどい肩こりになるのはなぜか?

「日頃から感じている体の不調はありますか?」と質問されたとき、肩こりと答える人は非常に多いのではないでしょうか。
インターネットで各メディアのアンケートを見ても、体の不調で必ずと言っていいほど肩こりは上位に入ってきます。私自身、日頃サロンでお客様とヒアリングをするときにも、肩こりでお悩みという方は半数以上はいらっしゃるように感じます。肩こりの悩みの特徴として挙げられるのは、非常に幅広い年齢層・性別を問わず様々な方が抱える悩みだということです。若い方でも肩こりの悩みを抱えている方は多いですし、職業を問わず肩こりでお悩みの方がいらっしゃいます。なぜ、肩こりはこれほど多くの人を悩ませているのでしょうか?
今回は肩こりが起きる原因をいくつかに分けてご紹介し、肩こりが発生する過程について取り上げていきたいと思います。

ストレスと運動不足によりなぜ肩こりがひどいのか

ストレスによって肩こりがひどくなる

肩こりがひどくなる要因の1つとしては、ストレスが挙げられます。
原因となる病気が特にないにも関わらず起きる肩こりとしては、大きく分けて「緊張性頭痛」と「片頭痛」がありますが、その中でも緊張性頭痛は首周りの筋肉の血管がギュッと締め付けられるようになって収縮し、血行不良になるので筋肉に老廃物がたまりやすくなります。コリの元になるのはこうした体内の老廃物であり、これが体内に滞留することで体が重く感じる強いコリになります。
ストレスは自分自身の中にある「緊張・不安感・孤独による寂しさ・焦り」といった心理的要因と、職場や家庭環境での人間関係や就職活動、受験などの周囲の慌ただしさから、自分自身も疲れを感じる外的要因の2つに分けられ、それぞれが影響を及ぼし合って併発型として肩こりを生じさせていくこともあるのです。ストレスはゼロにすることはできず、いかにしてバランスを取って健康を維持していくかということが重要ですが、あまりにも大きくなり病気へとつながっていくようであれば、自らの仕事や人間関係といった周囲の環境や、自らの食生活や生活習慣を見直す時期といえるかもしれません。


運動不足解消が肩こり解消への道

運動不足によって肩こりがひどくなる人も、非常に多いです。
ストレスによる肩こりの際にも書きましが、首や肩の周辺の血流が悪くなっていると、新鮮な酸素や栄養分が伝わりにくくなり、老廃物も滞留していきます。体内の循環が滞っているのであれば、血液をどんどん巡らせていくように手助けしてあげなくてはいけません。血の巡りを活発にさせるには、やはり自分自身が積極的に体を動かしてあげるのが効果的です。
さらには、運動することによって筋肉量を保ち、柔軟性も高めることができます。アスリートの筋肉は意外にも弾力があり柔らかく、しなやかなのですが、まさに血液を送るポンプとして理想的な筋肉なのです。全身の血流が改善されると、肩こりの解消だけでなく、将来的にもコリが生じにくい健康的な状態が長く維持できるので予防策としてもおすすめです。
ただし、重すぎる重量で筋力トレーニングをしたりなど体を痛めてしまうトレーニングや持続させづらいトレーニングは逆にストレスをかけてしまうので注意が必要です。体内の循環の活発化という観点では散歩やウォーキング、あるいは家でのストレッチや軽い屈伸運動などの、負荷が比較的軽いものがおすすめです。

肩こりに良い習慣・悪い習慣

ここまでストレスからくる肩こりと、運動不足により生じる肩こりについて取り上げました。
人によっては、この両方が原因で肩こりがひどいということもあると思います。それでは私たちが日頃の生活の中で、少しでも肩こりがひどくならないようにするためには何ができるでしょうか?基本的には肩こりに限らず、ストレス軽減の対策と、血流を良くするために運動を少しずつ生活の中に取り入れていくということで、自然と改善にむけて前進していきます。
あとは基本的に同じ姿勢を何時間も取り続けていると、肩が強い緊張を感じてしまうので、小刻みにでも肩を回したり首をストレッチしてあげたりして精神的のみならず、身体面でもしっかりとしたリラックスタイムを取ることをおすすめします。時間的には60~90分に1度くらいを目安にして、5分程度でも心身の休憩時間を取ることを意識してみるとよいでしょう。
あとは血圧が安定しないことで肩こりが起きるという場合もあります。ご自宅で血圧計をお持ちであれば毎日体に変化がないかチェックすることで、セルフケアをより意識することができると思いますし、家に血圧計がないときにはスポーツジムや大衆浴場をはじめ、外出先で血圧計を見つけたらぜひチェックしてみてください。自分の体の状態を意識できるようにすることは、肩こりだけでなく毎日の健康づくりには重要なことです。

眼精疲労と肩こりの関係性

肩こりと深いつながりのある眼精疲労

現代の生活では、パソコンやスマートフォンなどが急速に普及した影響で、眼精疲労を抱える人が増えています。
この眼精疲労によって肩こりが引き起こされているという事例も少なくありません。目の疲れと肩こりはとても深いつながりがあるといえるのです。眼精疲労は放置すると、肩こりの他にも頭痛を引き起こしたり、吐き気や胃痛といった体のいたる所に異変を及ぼします。
さらには、眼精疲労によって全身に倦怠感が生まれて集中力が低下したり、視界がぼやけたりかすんだりすることでよく見えず、イライラした気持ちが助長され、ひどいときには軽いうつ状態を引き起こすこともあるので、健康的な生活のためにはセルフケア必須の場所といっても過言ではありません。吐き気や胃痛が起きると、取り急ぎ痛みを和らげるために胃薬など服用する薬が1つ2つと増えていき、痛みと薬の服用の悪循環に陥ってしまうということも心配です。
しかしながら、逆に言えば眼精疲労を軽減させることができれば重ねて不調を感じていたことが同時に解決できる悩みでもあります。自然と肩こりが気にならなくなったいうこともよくあることなので、ここからは眼精疲労の原因と対策という観点でいくつか書いていこうと思います。


目の疲れがひどいのは何が原因か

まずはじめに、目の構造的な話をすると、目は映ったものを脳へと伝える感覚器の役割をしています。
角膜と水晶体がレンズであり、虹彩(こうさい)というとこで目に入る光の量を調節する「絞り」の役割を果たしています。そして、眼球の奥にある網膜によって映ったものを記録する「フィルム」の役割を行い、身の周りを映像としてとらえているのです。このうち、レンズの役割をする水晶体は、毛様体筋という筋肉が伸び縮みすることで厚みを変えてピント調節を行っているので、ある意味目も肩こりとおなじように、筋肉の疲労を軽減させるということで回復に向かうのです。眼球などもあるので、他の部位に比べると傷つけないような配慮が必要なデリケートな箇所ではありますが、意外とシンプルでありながら日常の忙しさからついケアを見落としてしまうことも多いです。ご自身の周辺環境の振り返りもかねて、順番に眼精疲労対策を取り上げていきたいと思います。
日頃の生活でどのような状況にあるか思い出しながらご覧ください。

目の疲れがひどいときの対策とは

先ほど、目は人間にとって感覚器、いわばカメラの役割をしているということを書きました。
目の疲れを軽減させてあげるには、まず第1にこのカメラとしての目が、見えるものをうまく映して脳が正確に捉えられるようにしてあげることが必要となるのです。パソコンやスマートフォンをしっかり見ようとして距離が近すぎていないかということや、部屋の明かりが適切なのかといったことも今一度確認してみると、それだけでもずいぶん目の疲れは軽減します。
さらにはメガネやコンタクトレンズ、老眼の進行によっても目の疲れはひどくなります。「この頃毎日のように目が疲れるな」と感じている人は、この機会に眼科やメガネショップなどで視力に変化がないかチェックしてもらうことをおすすめします。視界の見え方を変えることで、見えないことによる不安感やイライラした気持ちといったメンタルの部分をケアすることができます。
あるいは、目の表面の涙液が安定せず、乾燥することによって目の疲れがひどくなっていることもあります。いわゆる「ドライアイ」の状態ですが、この場合は目薬を使ってケアしたり、毎日のように乾きを感じたり強い違和感を感じる際には眼科を受診することをおすすめします。あとは緊張性頭痛のときの対策と同じように、筋肉を温めて緊張感をほぐしてあげるようにしたり、寝不足解消のしっかりとした睡眠をとってあげるようにして、ご自身の目を労る機会を持ってあげることも重要です。

その他の要因による肩こり

姿勢を保つのに筋肉がつらくなる肩こり

人間は、背骨によって首周辺の頸椎、肩甲骨から腰の上あたりの広い範囲にいたる胸椎、上半身にも下半身にも影響を及ぼす骨盤周辺を支える腰椎に分けられ、体を支えています。
肩甲骨は広義に解釈すれば肩の一部なのでなんとなく想像ができそうなものですが、一見肩こりとは関係がなさそうな腰椎から姿勢の歪みが生じる場合でも、背骨はひと繋ぎのものであり、放置してしまうことでひどい肩こりに悩まされるきっかけになります。生物としてのヒトは二足歩行を獲得する進化の過程で、背骨を重力に抗って体を支える機能へと大きく進化させていきました。
しかし、そんななかで後肢だけはまだ直立には不合理な構造が残っていて、骨盤の上面が水平にはなっておらず、背骨が常に前方にすべり落ちるような力が働いています。骨盤の傾きのために、人間は極端に前傾したり後傾したりと様々な姿勢をとり、無理なストレスのかかる状態を引き起こしてしまいます。腰の痛みを生じたり、やがては肩こりという体の上部への違和感にもつながるため、骨盤周りの筋肉を鍛えることや背骨の歪みを整えることはたいへん重要です。肩こりのひどい痛みに悩まされているという方は、今回の記事をきっかけに、ぜひとも普段の生活で無理な姿勢をとっていないか?あるいは姿勢が良くなるようなストレッチや運動を習慣づけるということに今一度目を向けてもらいたいと思います。


加齢による肩こり

姿勢の歪みの話でも書きましたが、人間の背骨は完全な直立ではなく緩やかにS字のカーブを描いています。
しかし平均寿命が長くなり、年齢を重ねることで骨や腱の部分にどうしても衰えを生じてしまい、肩こりや炎症によりひどい痛みに悩まされるという人も多くなっています。わかりやすい例としては、頸部脊椎症と五十肩が挙げられます。頸部脊椎症は、大体40歳ごろから生じてくる症状です。背骨が重い頭や腕を支えながらでも、二足歩行ができるように「椎間板」という衝撃を和らげるクッションの役割の部分が消耗することにより生じるといわれています。年齢を重ねることで、椎間板がだんだんとつぶれて硬くなってしまい、頸部脊椎症で首や肩にこりや強い痛みが出てきます。五十肩はその名の通り50歳前後で起こる肩の痛みであり、病院で受診すると「肩関節周囲炎」という病名で呼ばれることもあるそうです。腕を上げようとするときや、エプロンのひもを結ぶ動作といった腕を体の後ろに回すときに痛みを感じます。はっきりとした原因はわかっていないとされていて、肩関節をとりまく腱の組織が勤続疲労で炎症を起こしていると考えられています。頸部脊椎症や五十肩は、安静にすることで痛みが引いたり、ストレッチ体操などでセルフケアを行うこともできますが、強い肩こりや痛みに悩まされる場合は、投薬が必要になることもあります。無理をせず医療機関で診断を受けるようにしましょう。

別の病気からくる肩こり

肩こりはストレスや疲れにより起こる場合もありますが、別の箇所に病気を発症していることから誘発されている場合もあり、長きにわたって違和感を感じていたり、ひどい肩こりを感じる場合は放置せず、医療機関できちんと検査をしてもらうということが大切です。
先程は頸部脊椎症と五十肩を取り上げましたが、貧血や低血圧あるいは高血圧、狭心症や心筋梗塞といった心臓の病気。胃潰瘍や目の病気が原因の肩こりや、歯の噛み合わせが悪いことや虫歯でも肩こりは感じます。このように体の様々なところに肩こりにつながるような異変は隠されていることがあるので、繰り返しにはなりますが受診して原因がどこに隠されているか医師の判断を仰ぐことが重要なのです。単なる筋肉や体内の老廃物のつまりによるものではなく、自分自身に起きている異変を明確に教えてくれる、シグナルの役目を果たしているものが肩こりであるということもいえるのかもしれません。

まとめ

リフレッシュサロンenは、単に施術を行う施設としてではなく、お客様が日頃抱えている様々なお悩みをヒアリングを通じて共に向き合っていこうとする姿勢を持った、総合リラクゼーションサロンです。
もみほぐし整体をはじめ、リフレクソロジーやアロマテラピー、占いに至るまでの幅広いラインナップの中から、お客様が今抱えているお悩みに応じて各メニューを適切にご紹介しています。店主である私炭多は、自身の施設でお客様のあらゆるお悩みを全て解決できるとは考えておりません。自身の経験から今お客様にとって支えとなることは何かを共に考え、ときには他業種である日頃から信頼を寄せている周辺の施設をご紹介することも、人に癒やしを与えることを生業とする者として大切な役割であると考えております。自分だけの癒やしのプライベート空間としての側面と合わせ、ぜひリフレッシュサロンenでご自身の身体面で、そして精神面での「健康」と向き合う機会にしていただければと思います。


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このコラムを書いた人

2016年よりリラクゼーションサロンや温泉施設で実務経験を積み、2017年よりリフレッシュサロンenを立ち上げる。

  • 田園都市整体協会認定整体師
  • 美玲インターナショナルフットセラピスト協会認定フットセラピスト
  • 四柱推命鑑定師
  • 日本能力開発推進協会認定心理カウンセラー
  • 日本能力開発推進協会認定上級カウンセラー
  • 石川県認定登録販売者

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